はるかな昔、突如として現れた一匹のドラゴンによって、王国は滅亡の危機に瀕していた。
人々は団結し、激しい抵抗を試みたが、ドラゴンの巨大な力の前に為す術もなく、一人、また一人と倒れていった。
人々はやがて絶望し、自らの運命を呪い、華やかだった王国は輝きを失おうとしていた。
その時、一人の勇敢な若者が立ち上がった。
若者の旅は長く険しいものだった。
道中あらゆる困難が若者の身に降りかかったが、決して挫けず、勇敢な心と強い意志を持って旅を続けた。
長い旅路の果てに、ついに若者は、ドラゴンの住む山へ辿り着いた。
・・・
雲にも届く山の頂で、若者は見事にドラゴンを打ち倒した。
翼を失い、もはや逃げることもできなくなったドラゴンを前に、二度とこのようなことが起こらぬようにと、若者はその心臓を抜き取り、粉々に打ち砕いた。
王国に再び平和が訪れた。
人々は凱旋した若者をたたえ、国王はその座を若者に譲り渡し、若者は王となった。
王国は新たな王のもとにますます栄え、人々はようやく訪れた真の平和に心から喜んだ。
それから数百年の時が流れた・・・。